生活費の補填のために借金180万円。生活水準を下げることが出来なかった私の自己破産体験談

こうたろうさん(26歳 会社員 男性 埼玉県)からいただいた債務整理体験談です。

ご両親が働くことが出来なくなってしまい、一人の力で三人分の生活費を捻出するために消費者金融から借金をするようになったこうたろうさん。

少しずつ借金をしていった結果、気がつけば借金の総額は180万円にまで膨れ上がってしまいました。

みんなの債務整理体験談メモ

お名前:こうたろうさん(仮名)
性別:男性(26歳)
職業:会社員
地域:埼玉県
債務整理方法:自己破産
借金の原因:生活費の補填
債務整理時の借金総額:180万円


家族を助けるための借り入れが自分を苦しめることに

2013年から約3年間に渡って計3社から借り入れをしました。

借り入れの主な原因は家族3人の生活費を捻出するためです。

私の両親が共に働くことが出来ない時期が続いてしまっており、私だけの給料で家族3人生活していかなければなりませんでした。

働けなくなってから2年ほどは傷病手当金と失業手当も受給出来ていたので、借り入れすることもありませんでしたが、手当の期間満了になった途端に一気に生活が苦しくなりました。

初めは元々持っていたエポスカードのキャッシング枠70万円を月5万円ペースで徐々に上限一杯まで借り入れしました。

月々の返済も発生して尚更生活が厳しくなったので、次はアコムから同じく月5万円のペースで借り入れをしていき、上限は60万円で半年程度で上限一杯まで達してしまいました。

その後、プロミスで50万円を同じく月5万円ペースで借り入れしましたのですが、上限が来てしまった段階でこのままではまずいとようやく気が付き、弁護士事務所に相談をすることに決めました

生活費の補填のために借金180万円

親身になって相談を聞いてくれる法律事務所

思いたったその場で債務整理の実績がある法律事務所へ連絡をして相談に向かいました。

弁護士さんはこういった相談に慣れているはずなのに、とても親身になって私の話を聞いてくださったのですが、弁護士さんへこれまでの経緯を説明している最中に涙が止まらなくなってしまいました。

両親が働けなくなってしまってから自分が支えていかなければならないと、ずっと張りつめていた糸が切れてしまったように溢れてくるものがありました。

借金をしていると仮に返済が遅れていなかったとしても一日のほとんどの時間を借金のことに費やしていくようになります。

たとえ仕事中でも借金のことが頭から離れていくことはありません。

お金のやりくりがずっと頭の中を駆け巡っていて、その状態はとても疲れてしまうものなのです。

支払いが無くなる自己破産を選択

弁護士さんへの事情説明が終わり、今後の対応を考えていくことになったのですが、私には二つの選択肢がありました。

任意整理と自己破産です。

正直なところ私には任意整理という選択肢は取れないと思いました。

月々の支払いが発生してしまう以上、生活は苦しいままなのです。

結局自己破産することを決意して弁護士さんへ依頼をすることになりました。

依頼をした時点でそれまでの支払がストップ

弁護士事務所へ依頼をした時点で、弁護士事務所のほうで各金融会社への債務整理通知のようなものをしてくれるので、支払いはしなくて済むようになります。

弁護士事務所への着手金の支払いは必要になってきますが、これまでの返済の金額と比べるとかなり負担が少なくなりました。

また、この段階でクレジットカード類は一切使えなくなり、借り入れも出来なくなったので純粋に給与の範囲内でやりくりをすることになりました。

そこから半年間着手金をコツコツと支払い、実際に破産の手続きを開始しました。

数ヶ月のやりとりで認められた自己破産の申請

1か月の収支表やお金の流れがわかる通帳や支払明細書といった書類を集めて弁護士さんへ渡していきます。

お金の流れを共有し弁護士さんに裁判所への説明をしてもらうためです。

この収支表と書類のやり取りで1.2か月ほどかかり、実際に破産宣告となりました。

破産宣告だけでは借金はなくなりませんので裁判所から免責許可というものをもらう必要があります。

弁護士さんと一緒に初めて裁判所へと向かったのですが、私と同じように自己破産をして免責許可を得るための面接に来ている方が予想以上にたくさんいました。

正直なところ異様な雰囲気でしたが、弁護士さんが世間話などをして緊張をほぐしてくださったので、少しリラックスして臨むことが出来ました。

免責審尋自体は10分程度で終了し、その1か月後に無事に免責許可となりました。

借金をする前に気がつくべきだったポイント

自己破産をしてみて思ったことは、そもそも初めに借り入れをしたときに本当にやりくりできない状況だったのかということです。

実際には自己破産の依頼をしてからは借り入れせずに生活が出来ていたのですから、そういった贅沢病というか生活水準を下げる勇気がなかった自分とそれを両親にさせることへの抵抗が借金を膨らませてしまった原因だと思います。

約7年経てばまた借り入れが出来る立場になるようですが、私はもう借り入れをすることはないと思います。

こうたろうさん(26歳 会社員 男性 埼玉県)


こうたろうさんの借金内訳と債務整理後の状況

こうたろうさんの借金の内訳と債務整理を行ったことでどのように状況が好転したかを見てみましょう。

借金内訳

借金総額:180万円
クレジットカード:
エポス:70万円
消費者金融:
アコム:60万円
プロミス:50万円
借金開始から債務整理着手までの期間:約3年

債務整理後の状況

残債務:0万円
返済計画:自己破産のため免責
債務整理に踏み切った理由:
返済は遅れていなかったものの、自転車操業状態になっていることに嫌気がさしてしまったため
債務整理をした時期:2016年5月頃

まとめ

ご両親が働くことが出来なくなってしまったことで、生活費を捻出するために消費者金融から借金をしていたこうたろうさん。

月々5万円ずつという少額のお金を借り入れしていましたが、明確な返済の目処もたてずに複数の消費者金融から借金を重ねていきます。

その結果、多重債務の自転車操業状態に陥ってしまったこうたろうさん。

このままではマズイと感じたこうたろうさんはすぐに法律事務所に相談に行きました。

ギリギリの生活を続けていたため、月々の返済がある任意整理での返済は難しいと考えたこうたろうさんは、自己破産での債務整理をすることに。

自己破産の申請手続きには数ヶ月かかりましたが、無事に申請が認められて借金を0にすることが出来ました。

無事に自己破産の申請が認められて本当に良かったですね。

こうたろうさんもご自身で気がついているようですが、考えなければいけないのは今回の借金は本当に必要だったのかという点です。

家賃や生活費、通信費や交際費など削れる部分があるのであれば、まずは徹底的に削りましょう。

それでも間に合わないのであれば一時的にお金を借りるということであれば問題ありません。

しかし、毎月のように5万円を借り入れして、返済のあてが無いのであればいずれ破綻するのは目に見えていますからね。

一度上げてしまった生活水準を下げることが出来ずに、借金地獄に落ちてしまう人も多いのが現状です。

生活水準を下げるということは難しいことですが、借金をする前に自分の財務状況をしっかりと確認して欲しいと思います。