株式投資で負け続けて借金550万円。返済可能と判断されてしまい100%認められなかった任意整理

2019年9月4日

スギカンさん(36歳 男性 経理 大阪府)からいただいた債務整理体験談です。

スギカンさんは年収700万円、お金には余裕がある生活をしていました。

ところが株式投資にはまり、人生が変わってしまったのです。

借金を返済するために、また借金をする。

それを繰り返しているうちに、借金の総額はなんと550万円になってしまっていました。

みんなの債務整理体験談メモ

お名前:スギカンさん(仮名)
性別:男性(36歳)
職業:経理
地域:大阪府
債務整理方法:任意整理
借金の原因:株式投資
債務整理時の借金総額:550万程

株式投資で借金
株式投資で負け続けてしまい借金550万円

投資の失敗を穴埋めするための借金…それをまた投資に回してしまい負債総額は550万円に

借金のきっかけは株式投資でした

私は年収700万程度と、それなりの水準の収入を得ています。

そんな私がなぜ債務整理をする状態にまで至ったのかについて述べたいと思います。

借金のスタートは株式投資がきっかけです。

私は36歳ですが、社会人なりたての23歳のころは実家暮らしで、安定した給料も獲得できていたためお金には余裕がありました。

当時はパチンコ、競馬等のギャンブルは人並み程度にしておりましたが、人生を賭けての勝負といったものではなく、自分の使用しても困らない範囲の金額で楽しんでいました。

しかし、株式投資との出会いが人生を変えてしまったのです。

すぐに返せるとの安易な考えで借入しました

株式投資はパチンコとは異なり、運ではなく実力がリターンに結びつくものだとネット等で学びました。

また、多くの億越えの人達の情報をネットで見るたびに、億越えに仲間入りできる可能性があるのは株式しかないと思い込みました。

その結果、いわゆる含み損と呼ばれるまだ実現していない損失が膨らみ、損失を実現させないために消費者金融で借入を実行して、その借入額を株式口座に振り込んだのです。

最初の借入はアコムでした。

よくコマーシャルも流れてましたし、店舗数も多く便利と判断しアコムを選びました。

消費者金融からの借入は多少の抵抗はありますが、すぐに返せるとの安易な気持ちから借入を実行しました。

最初は50万です。

借入当時の心境は、たとえ株式投資で失敗しても50万なら返済可能と思っていました。

借金の返済のために借りた金をまた投資して失敗

しかし、50万の追加投資も全て消えてしまいそうになった時に、追加での借入を考えている自分がいました。

まずは借入枠の増額申請です。

すぐに100万までの増額が決定しました。

その後は同じような流れで資金が必要になり、UFJのカードローンで50万借入しました。

借入額が150万に膨らむと利息もそれなりです。

少しだけ返済に厳しくなります。

そんな時に、ある程度大手から借入し、金利を低くして返済を楽にするということを思いつきました。

住信SBIネット銀行に申請すると、200万の借入が可能ということになりました。

住信は他の消費者金融の金利と比較し約半分でしたので、ありがたいと判断し、他行の返済を目的として200万借りました。

しかし、その時素直に返済していれば良かったのですが、この200万で再度勝負し勝てば一気に借金がなくなるのではないかと考えてしまいました。

当然株式投資の世界は甘くなく、短期間で全滅です。

借金返済のための200万が、単なる借金200万の追加にかわりました。

これで合計350万です。

さらに、楽天銀行ローンに借換のために借入申請し、200万借入成功。

しかし、またも投資でゼロになり、借入を増やしただけ。

合計550万の借金です。

借金で借金を返す自転車操業返済がついに破綻

一社に返済した額をすぐに借入し直し、他行の返済に充てるというパターンですので、借入総額は一切減りません。

この状況の中、住信SBIから借入総額限度額変更通知がきました。

200万から50万です。

すでに限界を超えておりこれ以上の借入は無理のため、住信SBIを利用した回転操業返済は不可になりました。

もう限界です。

無料弁護士相談会に参加する決意をかため、申し込みを行いました。

任意整理で借金の金利がカットになりました

弁護士の話では、ある程度収入があるので、任意整理も厳しい可能性があると最初は言われました。

グレーゾーン金利制度がほぼ終了している段階からの借入のため、過払請求も無理だろうし、先方からの合意を得ることは厳しいのではないか?というものです。

任意整理は、あくまで借入先との交渉により返済原資や金利の減額を行うもののため、借入先である銀行や消費者金融が合意しないとダメなのです。

それでも可能性があるなら実行してほしい旨を弁護士にお話し、任意整理の交渉開始です。

結果としては、将来的利息の減額を勝ち取ったのみで、返済原資の縮小は無理でした。

今の収入と支出から、将来金利カットのみで返済可能と判断されたとのことです。

弁護士からは、転職等で状況が変われば再度交渉可能と言われました。

任意整理により、借入原資は減りませんでしたが、金利が無くなったことは年間ベースで数十万お得と考え、何とか返済を続けております。

スギカンさん(36歳 男性 経理 大阪府)


スギカンさんの借金内訳と債務整理後の状況

スギカンさんの借金の内訳と債務整理を行ったことでどのように状況が好転したかを見てみましょう。

借金内訳

借金総額:550万ほど。
クレジットカード:
住信SBIネット銀行:200万円
楽天銀行:200万円
消費者金融:
アコム:100万円
三菱UFJバンクイック:50万円
借金開始から債務整理着手までの期間:14年程度

債務整理後の状況

残債務:今後支払う利息のカットのため、返済期間を考慮すると、年間数十万円程の影響あり。
債務整理に踏み切った理由:
利息分のみの返済になり、借入返済困難と判断したため
債務整理をした時期:2018年11月ごろ

返済可能と判断されると債務整理が出来ない場合がある

年収が700万円と高収入のスギカンさんでしたが、収入を一気に増やすために投資の世界へ足を踏み入れます。

しかし、予想と反し全く勝つことが出来ず、負け分を取り戻すためにどんどん借金を重ねてしまいました。

最終的に借金の総額は550万円という大きな金額にまで膨れ上がってしまいます。

流石に返済は不可能だと判断したスギカンさん。

債務整理をするために弁護士に相談をしますが、ここで思わぬ問題が発生。

安定した高い年収があり、返済する能力があるということで任意整理が認められないことが判明します。

弁護士に依頼をし、任意整理をしてもらえるよう交渉を行いましたが予想通り任意整理は認められませんでした。

将来の利息をカットすることは出来たようですが、毎月高額な返済を行っているようです。

債務整理は国が用意してくれた立派な制度ですからどんどん使うべきです。

しかし、いくつかの条件下では債務整理もできない場合があります。

その一つが今回のスガキンさんのように年収が高く、債務整理をせずとも返済が可能だと判断される場合です。

債務整理を行うということは双方にデメリットがあります。

しかしよりデメリットが多いのは貸した側です。

お金をかした利息で経営が成り立っている貸し手側からしたら、返済能力があるのにもかかわらず、真面目に返済をする気がないというだけでは債務整理を認めることは出来ません。

債務整理という制度は、本当にお金に困った人の制度というわけですね。